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聞き取りの鍵は音声識別能力。

 中国語の発音がチョー難しいと困っている方、その克服法を知りたくありませんか?では、まずその前に、なぜそんなに難しいと感じるのか?それは「聞き取り」に苦労しているからです。では、この「聞き取りの能力」って、一体なんでしょうか?
 今回は発音に欠かせないこの「🔗音声識別能力」を科学的視点から紐解き、発音克服の鍵としましょう!

●15歳を過ぎたら耳はあてにならない

 人間には発音器官があるため、何かの音は出せます。ただ、ある特定の音を出すには、まずはそれを聞く、という行為が絶対不可避のプロセスになります。つまり、発音は必ず真似することから入る訳です。言語に使われる発音は人間の器官で生じるため、理論上は、どの言語の発音でも真似ることができます。
 但し!子供に限る!です。もっと正確に言うと、🔗7~8歳までが最高で、その後は落ちていき、15歳頃までにはほぼその能力が失われます。大変残念ですが、これは成長で避けられない過程です。ただ、これを「聴覚が衰えた」と考えるのは間違いです。適応したのです。しかも耳ではなく脳の方が、です。

 

●脳が音声識別能力を下げている!

 人間の脳はとにかく怠け者で、不要となれば省力化します。音声識別能力もそうで、耳の機能が落ちるのではなく、脳が不要と見て、その能力を捨てているのです。もっと正確に言うと、能力自体を捨てるのではなく、不要と判断した音を識別しない=無視していくのです。なぜなら、無駄な作業はめんどくさいからです。
 子供の時分は置かれる言語環境がまだ分らないため、どんな環境でも対応可能な備えをしています。でも、ある程度すると生活環境も定まって来るため、使われる言語も定まって来ます。そうなると、使わない超高性能機関はただの「無駄」でしかありません。また、10代からは理論的思考が盛んになるため、脳は極力そちらにシフトチェンジしなければなりません。こうして脳はいともあっさりと音声識別能力を捨てるのです。

●超レアもの「スーパーリスナー」への誤解

 あぁ、罪深き10代、大人まで維持できたら、こんな苦労なんか…
 実はいるんです!成人後も高いレベルを維持している人が。10%弱の人は平均より優れ、約1%は飛び抜けて高く、そして、数千人に1人はまさに「天才的」に優れています。こういう人をスーパーリスナーと呼んでいますが、彼らの語学学習に対する優位性は圧倒的です。それだけに、🔗スーパーリスナーへの誤解も多く、特に、彼らの学習法を「優れた学習法」と誤解してしまうのです。
 上手い人=良い学習法と考えるのは、バスケ選手を見て、「バスケ=背が伸びる」と考えがちなのと同じく誤りです。単に高身長の人がバスケに有利だった、それだけです。スーパーリスナーもまた、上手いのはその天性のお陰なのに、彼ら自身も周りもその事実を知らず、誤解してしまうのです。
 なんだ、やっぱり天性かよ…と落ち込まないで下さい。音声識別能力を科学的に高められる方法があります。それが「音字合一」です。次回はその具体的な原理と実践の方法を見ていきましょう。お楽しみに!

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