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元宵節は中国のバレンタインデー?

 今年2月5日は中国の元宵節(げんしょうせつ)です。日本でも旧暦の1月15日は「小正月」と呼ばれ、今でも地域によっては伝統行事が残っていますね。
 中国では春節の最後に迎える大事な節目であり、意外にも新年最初の恋の舞台でもあるようです。今回は春節に隠れがちな元宵節を巡るお話です。

●夜空に広がる灯籠のイメージは元宵節から

 「元宵节[yuánxiāojié]」は陰暦1月15日に行われますが、これは2週間続いた春節期間の最後の日に当たります。えっ?と驚くなかれ。陰暦は月の満ち欠けで暦を数えるため、新月の1月1日から満月となる元宵節まで続くのです。で、元宵節って何するんだ?って思う方多いですよね。2週間も続いたお祭りの最後ぐらいは静かにお茶でも…いえいえ、中国人に限ってそんなことはしませんよ。
 皆さんは無数の灯籠の写真を見たことはありませんか?いかにも中国っていうイメージ、あれが元宵節の風景です。最後日の夜ですから、精一杯の華やかさで吉祥を祝い、邪気払いもかねて、まさに狂喜のミッドナイトフィーバーです。

●新年最初のアタックチャンス!

 元宵節の食べ物として有名なのがお椀に入った白い団子。「元宵」や「🔗汤圆[tāngyuán]」と呼ばれるこの食べ物、日本のお月見に供えられる団子の原型ともいわれています。そう、元宵節は満月、お月見にぴったりなんです。

 そして、月と言えば、恋情の象徴でもありますよね。狂喜に満ちたカーニバルの最終夜に、満月と来れば、間違いが起こらないはずはありません。しかも、昔は家に籠っていることが多かった中国の若い女性も、この日ばかりは灯籠で埋め尽くされた街に出かけました。
 そんな元宵節の風情がよく伝わる漢詩があります。
 「去年元夜时[qùniányuányèshí]」
 「花市灯如昼[huāshìdēngrúzhòu]」
 「月上柳梢头[yuèshangliǔshāotóu]」
 「人约黄昏后[rényuēhuánghūnhòu]」
 「今年元夜时[jīnniányuányèshí]」
 「月与灯依旧[yuèyǔdēngyījiù]」
 「不见去年人[bújiànqùniánrén]」
 「泪湿春衫袖[lèishīchūnshānxiù]」
 ※昨年の元宵の夜に、花市は昼間のようにまぶしく、月が柳の梢にかかり、君と黄昏れ後に約す。今年も元宵の夜に、月と灯籠は変わらねど、会えぬ君を思いて、涙は袖を濡らしけり。

●テレサテンも歌い上げた名場面

 「元夕[yuánxī](元宵の夜)」と題されたこの詩、作者「🔗欧阳修[ŌuyángXiū](欧陽脩(おうよう しゅう))」はなんと1000年も前のお方!それなのに、詩中の情景はまるで今そこにあるようですよね。千年も前から元宵節の夜にたくさんの恋情が行き交い、あるものは成就し、あるものは破れてきたのでしょう。だから、元宵節は多くの古典作品をはじめ、小説や映画の名場面の舞台ともなって来たのですね。
 もちろん歌にも。皆さんご存知の「邓丽君[DèngLìjūn](鄧麗君)」そう、テレサテンさんも上の詩を🔗歌い上げているのです。千年も続く愛しい人への思いが、これからも千年続き…おい!ちょっと待った!俺にもう千年も待てっていうのか?冗談じゃないぜ!と、詩中の彼からクレームが来そうです…

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