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9.262025
月餅の「南北戦争」

写真出典:image.baidu.com
皆さんこんにちは!
夏の暑さが和らぎ、朝晩は秋の訪れを感じますね。
日本ではよく「読書の秋」や「食欲の秋」と言いますが、
中国で秋と言えば、家族で集まり月餅を食べながら月を見上げる「中秋節(中秋节 zhōng qiū jié)」が代表的な風景です。
さて、今年の中秋節は10月6日です。
今日は中秋節の代表的なお菓子「月餅(月饼yuè bǐng)」についてお話ししたいと思います。

写真出典:image.baidu.com
中国では中秋節に月餅を贈り合う習慣がありますが、実は地域によって味や製法が大きく異なります。
近年、中国や華人社会で使われるユーモラスな表現「月餅の南北戦争」と言う言葉がネットでよく見られます。
もちろん、これは本当の戦いではなく、中国の伝統菓子「月餅」における 地域ごとの好みや流派の対立を指しています。
ちまき(粽子zòng zi)のブログでも似たようなことを紹介しましたが、
北の月餅と南の月餅も、材料や味付けがかなり違うため、「どちらが本家か」「どちらが美味しいか」をめぐって、
「北派」と「南派」と名付けられ、冗談まじりに論争が起きています。
では、それぞれの特徴を見てみましょう。
北方系(北派月餅)
・代表地:北京、天津、山東など
・特徴:皮が厚めで香ばしく、餡は甘さがしっかりしている
・例:五仁月饼[wǔ rén yuè bǐng](五種類のナッツや種実を使う月餅)、豆沙月饼[dòu shā yuè bǐng](あんこが入っている月餅)

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南方系(南派月餅)
・代表地:広東、蘇州、香港など
・特徴:皮が薄く、餡が繊細で多様、塩味や卵黄入りなど甘塩折衷も多い
・例:广式月饼[guǎng shì yuè bǐng](蓮の実餡・鹹蛋黄入り)、苏式月饼[sū shì yuè bǐng](サクサクのパイ皮)

写真出典:image.baidu.com
ネット上では「五仁月餅を食べられるかどうか」が最大の争点みたいです。
北方では人気のある月餅が、南方では「硬いし匂いが独特」と嫌われることも多いです。
一方、南方の「卵黄入り」は、北方の人から「油っぽい」「しょっぱい」と評価されています。
好みの違いがエスカレートし、毎年中秋節前になるとSNSで「月餅の南北戦争」として盛り上がります。
皆さんはどっち派ですか?
気になる人はAmazonでも五仁月餅や広式月餅を買えますよ。

















